Backbase

世界の金融機関向けにデジタル・バンキング・プラットフォームを提供するBackbase(本社:オランダ・アムステルダム)は、日本国内の銀行業の意思決定者とリテール(個人向け)銀行利用者を対象とした調査「日本におけるデジタルバンキングの未来」を実施しました。

本調査からは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、国内銀行のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)が加速したことが明らかになりました。また、国内の銀行が、顧客基盤や採算性を維持し次の10年に向けて適切な舵取りを行うためには、DXをさらに加速させ、中核となるテクノロジーを最新化し、従来の窓口を中心とするチャネルからデジタル化したチャネルへと変革していくことが喫緊の重要課題であることがうかがえます。

本調査は、米調査会社Forrester Consultingに委託し、国内の金融サービス業の意思決定者238人と、リテール銀行を利用する国内の消費者444人を対象に、それぞれオンラインで行われました。

本調査結果の概要は、以下の通りです。

国内のリテール銀行に求められるのは、業務コストの削減と利用者へのデジタルサービスの周知

銀行業の意思決定者の71%は、「日本の人口減少が個人顧客向けビジネスの採算性と成長に、マイナスの影響を及ぼしている」と考えています。また、68%が、「組織の経営陣は支店の高いコストについて懸念している」と回答しました。

一方、銀行利用者は、53%が「スマートフォン経由でのオンラインサービス利用を好む」と回答し、38%が「スマートフォンだけですべての銀行サービスを完結させたい」と回答しています。しかし、18%が、自身が利用しているメインバンクがデジタルバンキングサービスを提供しているか「わからない」、14%が「提供していない」と回答しました。また、銀行がサービスを適切に提供できず、銀行での日常的な取引や手続きをオンラインで済ませられない場合、33%が「近くの支店に足を運ぶ」と回答しています。

銀行業の意思決定者の56%は、デジタルバンキングに興味がある既存の顧客に「情報を提供している」、39%が、顧客が支店を訪れてサービスを利用した際には「デジタルチャネルに関する情報を提供している」と回答しているものの、86%が、デジタルバンキングを利用する顧客を増加させるためには「消費者に周知を促し利用率を高めるためのさらなる取り組みが必要」と回答しています。

これらの結果からは、国内の従来型銀行が収益性を向上させ競争力を維持していくには、店頭サービスからセルフサービスを中心に据えたデジタル化による業務の効率化の推進とともに、自社のデジタル化に関する利用者への周知やデジタルツールの使い方の案内といった顧客エンゲージメントを、より高めていくことが重要であると推察されます。

コロナ禍をきっかけにDXが加速。鍵を握るのは「レガシーテクノロジー」への対応

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとする社会の変革を背景に、国内の金融機関でもDXが進んでいます。実際、国内の銀行と証券会社の74%が、「コロナ禍をきっかけにDXが加速した」と回答し、銀行の53%が、DXを加速させて顧客体験の向上に取り組んでいることが分かりました。銀行利用者の25%も、コロナ禍以前と比べて「デジタルバンキングの利用頻度が増えた」と回答しています。

この状況は、国内の銀行の戦略と優先事項に直接的な影響を及ぼしており、調査対象者の中から実際にインタビューを行った、国内銀行のデジタルバンキング担当の幹部(メガバンクとTier 2銀行の各1名)は、2020年のコロナ禍をきっかけに、デジタルバンキングの利用者が20%増加したと推測しています。

デジタルバンキングを実現するうえで、国内銀行の主な課題となるのがレガシーテクノロジーです。銀行業の意思決定者のうち、61%が「現在のシステムとテクノロジーのサイロ化」に問題を抱えており、53%が「古くなったレガシーテクノロジー」を重荷と感じると回答しています。

このことから、国内の銀行におけるデジタルバンキングの導入・加速化に向けては、既存のレガシーテクノロジーの活用・対処と、新たなテクノロジーをどのように迅速かつ安全に取り入れ、顧客サービスへと反映させていけるかが鍵になると推察されます。

顧客の獲得・維持のために、銀行業のDXへの投資が増加

デジタルバンキングの導入がもたらした成果については、導入済みと回答した銀行業の意思決定者の43%が、「顧客の獲得率と維持率の両方で向上が見られた」と回答しました。また、調査時点(2021年2~3月)で、国内の金融機関の82%が、「今後12カ月の間にデジタルバンキング機能の拡張または導入を計画」していると回答しました。銀行には「今後12カ月のデジタルバンキングへの投資額」を聞いたところ、前年と比較して平均で1.9倍になる見込みであることが分かりました。

国内の銀行業の意思決定者の76%は、新興テクノロジーに対する投資の優先度は「高い」または「最重要事項である」と回答し、76%が、デジタルのパートナーエコシステムの構築の優先度が「高い」または「最重要事項である」と回答しました。また、デジタルバンキング戦略の一環として、59%が、デジタル体験を中心としたソフトウェアを「現在調達中」、61%が「その予定」であると回答しています。

そのうえで、81%の銀行が、クラウド、PaaS(Platform as a Service:サービスとしてのプラットフォーム)、バンキングプラットフォームなどのテクノロジーの導入を通じて「中核テクノロジーを最新化すること」を重要事項としており、42%が「API駆動型アーキテクチャの採用」を検討していることが分かりました。

このことからは、銀行が、急速に変化する環境を踏まえ顧客の獲得・維持のために、デジタルテクノロジーを活用したサービスの提供とそのための投資を行う積極的な姿勢がうかがえます。

Backbase日本法人 Backbase Japan株式会社(本社:東京都港区) 代表取締役社長・ジェイソン・リーのコメント:

「国内銀行が組織の未来を守るためには、個人のお客様に質の高いデジタル体験を提供する必要があります。今回の調査で明らかになったことは、デジタルバンキングに対する利用者の需要と期待が高まる中、国内銀行も顧客のニーズに合ったものを提供していかないといけないということです。日本の銀行がDXと顧客体験の両面に力を入れ始めたことは、明るい兆しと言えます。

顧客体験の向上とデジタル化への移行を加速することは、国内銀行にとって喫緊の最優先事項です。しかし、利用者の変化する期待に応えながらデジタル化を実現するために、多くの銀行が苦労しています。銀行は、テクノロジーの最新化へと取り組むと同時に、デジタル化についてお客様からの理解と支援を得られるように取り組んでいかなければいけません。

そのような状況の中、Backbaseは、海外で大手銀行から地方銀行まで多数の導入実績がある当社のデジタル・バンキング・プラットフォームによって、国内の銀行に対し、銀行利用者や銀行で働く行員の皆様それぞれの期待に応えられるような、デジタル機能とデジタル体験をスピーディに提供できるソリューション提供を通して、国内の銀行業のさらなる発展を支援していきたいと考えています」

本調査結果に関するレポートの全文は、こちら からダウンロードいただけます。

【調査概要】
・調査対象:①国内の銀行・金融機関のデジタル化に関する意思決定者238人、②国内のリテール銀行を利用する一般消費者444人
・調査方法:(1)①②それぞれに対するオンラインアンケート、(2)①の中から国内銀行のデジタルバンキング担当幹部3人へのインタビュー
・調査期間:2021年2~3月
・調査実施(委託)機関: Forrester Consulting